真正細菌について
真正細菌(しんせいさいきん、Bacteria/バクテリア)とは、分類学上のドメインの一つで、古細菌が持たないN-アセチルムラミン酸を含んだ細胞壁を持つ原核生物のことである。細胞外マトリックスの構造の違いによってグラム陰性菌とグラム陽性菌に大別される。
極めて多様な代謝系や栄養要求性を示し、生息環境も生物圏と考えられるすべての環境に広がっている。腸内細菌や発酵細菌、あるいは病原細菌として人との関わりも深い。多くの場合、単に細菌、あるいはバクテリアと呼ばれる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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概要
真正細菌とはいわゆる細菌・バクテリアのことで、大腸菌、枯草菌、シアノバクテリアなどを含む生物群である。形状は球菌か桿菌、ラセン菌が一般的で、通常1-10 μmほどの微小な生物である。核を持たないという点で古細菌と類似するが、古細菌-真核生物にいたる系統とは異なる系統に属しており、両者はおおよそ35-41億年前に分岐したと考えられている。遺伝やタンパク質合成系の一部に異なる機構を採用し、ペプチドグリカンより成る細胞壁、エステル型脂質より構成される細胞膜の存在で古細菌とは区別される。1977年までは古細菌も細菌に含まれると考えられていたが、現在では両者は別の生物とすることが多い。 真正細菌は地球上のあらゆる環境に存在しており、その代謝系は非常に多様である。個体数は5×1030と推定されており、そのバイオマスも膨大である。光合成や窒素固定、有機物の分解過程など物質循環において非常に重要な位置を占めている。 食品関係においてはチーズ、納豆、ヨーグルトといった発酵過程において微生物学発展以前から用いられてきた。また、腸内細菌群は食物の消化過程には欠かすことのできない一要素である。一部のものは病原細菌として、ヒトや動物の感染症の原因になる。対立遺伝子を持たず、遺伝子型がそのまま表現型をとり、世代時間が短く変異体が得られやすい。あるいは形質転換系の確立などもあいまって近年の分子生物学を中心とした生物学は真正細菌を中心に発展してきた。大腸菌などは分子生物学の有用なツールとして現在でも頻繁に使用されている。 これまでストレプトマイシンやクロラムフェニコール、テトラサイクリンなどなど様々な抗生物質が発見されてきた。またその製造や免疫系の新薬開発の上でも非常に重要である。呼称について
真正細菌という呼称は古細菌の概念を提唱したカール・ウーズが、原核生物におけるArchaebacteria(古細菌/古代の細菌)との違いを際立たせるために提唱した用語Eubacteria(真正細菌/真の細菌)の翻訳である。しかし、3ドメイン説が採用される際には、真正細菌に対してDomain Bacteria、古細菌に対してはDomain Archaeaが用いられた。以降「バクテリア」は、旧来の古細菌と真正細菌を含む「細菌」の訳語であると同時に、古細菌を含まない「真正細菌」のみのグループを指す言葉にもなるという、混乱しやすい状況になっている。 また旧来の細菌の中で、古細菌は例外的な(非典型的な)特徴を持つ細菌と考えられ、それに対して真正細菌は典型的な細菌だと考えられていた。このような理由から、真正細菌を単に「細菌」と呼び、古細菌を細菌に含めないことも多い。なおしばしば「真性細菌」と誤表記されることがあるが、「真正細菌」という表記が正しい。歴史について
発酵に関しての研究は古代から進められてきたが、細菌の発見自体は17世紀である。1676年にアントニ・ファン・レーウェンフックによって発見され原生動物と合わせて“animalcules”(微小動物)と呼ばれた。1828年、クリスチャン・ゴットフリート・エーレンベルクは、顕微鏡で観察した微生物が細い棒状であったため、ギリシア語で小さな杖を意味するβακτ?ριον -αから“Bacteria”と呼んだ。これが定着しバクテリアという用語が成立した。 1859年にはルイ・パスツールが、アルコール発酵は細菌(実際は菌類が主)によって引き起こされることを示し、さらに発酵が自然発生的な物ではないことを証明した。また、ロベルト・コッホによって細菌培養法の基礎が確立され、炭疽菌、結核菌、コレラ菌が病原性の細菌によって引き起こされることが証明された。 20世紀に入ると培養法が確立されたことも相まって細菌の研究が進んでいく。それまでは、多くの病気が細菌によって引き起こされることが分かっても、対症療法しか存在しなかったが、1910年、パウル・エールリヒと秦佐八郎によって初の抗菌剤サルバルサンが開発され、1929年にはアレクサンダー・フレミングによって抗生物質ペニシリンが発見された。FXオンラインジャパンのPureDeal
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